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体験発表<平成26年 第36回総会より>冥顕で人生が改まり 夫婦での独立起業にも成功

小川千恵さん

私は九年前の平成十七年に、妹から折伏されて入信いたしました。本日は、入信してから今日までに、御本尊様から頂戴した功徳の体験を発表させていただきます。
入信前の私は、感情の起伏が激しい上に攻撃的で、何かされたら何倍にもしてやり返す、といった、自己中心的でひどい性格でした。
その上、中学生の頃からライブハウスやクラブに入りびたり、そこで知り合った仲間と遊ぶ毎日で、せっかく入った高校も一年程で辞めてしまいました。高校を辞めてからは、家出同然で仲間のアパートに転がり込み、「今が楽しければ、それでいい」と好き勝手に過ごし、時には警察沙汰になる事もあり、両親には大変な心配のかけ通しでした。
そのような中、私は、当時付き合っていた人と二十歳で結婚して、長男を出産しましたが、私の性格が災いして、その結婚生活はわずか二年ほどで破綻(はたん)しました。
離婚後、私と長男は実家へ戻り、私は飲食関係の会社で働いて生計を立てることとなりました。
やがて、会社が業務を拡大していくことに伴い、私はエリアマネージャーとして地域の店舗管理を任されるようになったのですが、人員不足のため、私の休みは月一回あるかないか、帰宅時間は連日深夜で、月の大半は息子を家族に預けて地方出張へ行くという、大変ハードな状況となったのです。

それでも私は、「子供の大学までの費用を稼がなければ」と、とにかく働き続けましたが、ストレスは溜(た)まる一方で、些細(ささい)な事で家族に怒鳴り散らしたり、物に八つ当たりするようになり、そのたびに母は、妹に愚痴をこぼすようになりました。
実家から離れた所で暮らしていた妹は、その一年ほど前から日蓮正宗の信心をしており、私の状況を心配して、時折私にも信心の話をしてくれていたのですが、私は以前、取引先の人から顕正会の勧誘をしつこく受けていたので、「とうとう妹まで宗教の話をしてきた」と怒りが込み上げ、時には妹を殴りつけようとしたこともありました。
しかし妹は、そんな私から遠ざかることもなく、事あるごとに私の愚痴を聞いてくれ、また、信心するようになってから自分の身に現われた功徳の体験などを話してくれました。
そんな妹と接しているうちに、私は次第に「仏法の話をちゃんと聞いてみようか」と思えるようになり、あらためて妹と先輩から折伏を受けて、平成十七年に入信することができたのです。(大拍手)

そして、毎日、妹の後を追うように一緒に勤行をしていたところ、その姿を見た小学生の息子が「自分もやりたい」と言い出して御授戒を受け、三人で勤行を行なうようになりました。また、忙しい中ではありましたが、妹から誘われるまま、なんとか時間を作って本部講習会や支区座談会などの会合にも参加していきました。
すると、程なくして、私の担当しているエリアの売上げが急に上がり出し、同時に、人員不足が解消されていく、という、今までには考えられないことが起こってきたのです。まさに、初信の功徳だったのでしょう。私は、「これが功徳なんだ」と実感することができました。
さらに私は、「もっと息子と過ごせる時間を増やし、仏道修行をする時間も取れる仕事に転職したい」と思うようになり、その願いを叶えるためには講中の指導に従って折伏をしよう、と思い、会社の上司・同僚・部下、また友達等を折伏していきました。
すると、今までの仕事の経験を十分に発揮でき、収入も安定していて時間にゆとりのある職場に転職することができたのです。これによって、今まで以上に本部での会合や毎月の登山にも参加できるようになりました。

また、入信二年目には、今の主人を折伏したところ、その日のうちに御授戒を受けることができ、半年後にお互いの両親や家族が同席する中、理境坊にて結婚式を挙げることができました。(拍手)そして、翌年には次男を無事に出産しました。
ところが、結婚一年を過ぎた頃から、私の負けん気の強い性格が災いして、主人とたびたび激しいケンカをするようになりました。そのため、何度か主人を退転状態にさせてしまったほどです。
そのような中、講中では、猊下様からの御命題により、平成二十七年に向けての大折伏がスタートしました。私は、「折伏の功徳で、今の家庭の状況を変えたい」という思いで、講中の指導に従い、周囲の人を片っ端から折伏し、また、学会員探しの電話掛けを行なっていきました。その中で、学会から帰伏する方や、新たに入信する方が現われ、共に信心できる仲間が増えていきました。
こうして一年がたつ頃には、折伏の功徳により、だんだん夫婦ゲンカもなくなってきて、家庭の中もだいぶ落ち着いてきたのです。
そして、この頃から私達夫婦は、独立してラーメン店を開業することを考え始めました。主人はラーメン業界で十年以上働いた経験があり、ラーメン店の開業は、私達夫婦、特に主人の夢だったのです。

ところが、物件探しから始めたものの、祈っても祈っても、良い物件は全く見つかりません。
そのような中、同居している私の祖父にガンが見つかって大騒ぎになり、私達は独立開業どころではなくなってしまいました。
祖父は、私達が信心していることをものすごく嫌っていたのですが、その祖父がガンになったことを知って、私と妹は、「おじいちゃんを何としても成仏させたい」との思いで、二人で協力して、必死に祖父を折伏し続けました。そして、平成二十三年二月、とうとう祖父を入信に導くことができたのです。(大拍手)
その時、祖父はすでに、医師から「余命数日」と宣告されていましたが、入信して御題目を唱えていったところ、御本尊様の御加護が厳然と現われ、それまでずっと続いていた耐えがたいほどのガンの苦しみから解放されたばかりか、数ヵ月の延命を果たすことができたのです。(大拍手)臨終の際も、本当にきれいな相を現じました。
両親は、この時、まだ未入信でしたが、祖父の身に現われた不思議な現証を目の当たりにして、日蓮正宗で葬儀を出すことに同意してくれました。(大拍手)そして、両親は、私の性格がだんだん穏やかに変わってきたことも認めてくれて、祖父の葬儀の終了後、そろって入信することができたのです。(大拍手)
これは、祖父を御本尊様のもとに導いた功徳によるものだ、と思いました。

しかし、御本尊様の功徳は、それだけでは終わりませんでした。両親の折伏が成就した後には、さらに、考えてもいなかった展開が待ち受けていたのです。
主人は、私が祖父の事で忙しくしている間に、以前から主人が常連客として通っていたラーメン店からスカウトされ、私には内緒で、その店の従業員として働いていました。
その店のオーナーが主人を気に入ってくれて、「半年後に、隣町にもう一店舗、出店するので、今の店をあなたに全て任せたい」と言っているというのです。そうなれば、収入面でも、満足がいくようになるとのことでした。
私は、諸々の不安があるものの、「ここは、御本尊様にお任せして、信心で乗り越えていこう」と腹を決め、主人を全力で後押しすることにしました。
すると、主人は以前よりも信心に前向きになり、それに伴って、店には主人贔屓(びいき)のお客さんが増えてきて、オーナーの信頼もいっそう厚くなり、半年後には、約束どおり、店を任されるようになったのです。(拍手)雇(やと)われ店長とはいえ、働く環境も良好でした。

このような展開になってきたのも、御本尊様のおかげです。私は、よりいっそう、折伏に育成にと、信心活動に励みました。
すると、それまでなかなか折伏が振るわなかった私の班にも、次第に折伏のできる人が増えていきました。班員の一人である息子も折伏に立ち上がり、同級生や生徒会の先輩を入信に導いて、共に信心できるようになりましたし、毎月、お登山や会合に参加できる人が、班で三人、五人、十人と増えてきたのです。(大拍手)
こうして班が活気づいてくる中、以前は折伏が苦手で、学会員への電話掛けくらいしかできなかった主人が、自分の意思で折伏に立ち、近所の学会員宅への訪問折伏から始まり、片道三時間もかけて親戚の学会員宅へ折伏に出向き、さらには「自分の両親を入信させたい」と言うようになったのです。それまでの主人からは考えられないことで、私は本当に嬉しく思いました。

こうして、主人が自発的に折伏に立ち上がったところ、それまでに積んできた功徳が一気に吹き出したかのように、さらに考えてもいなかった事が起こりました。
店のオーナーが突然、今任せている店舗を主人に譲りたい、と申し出てきたのです。あまりの予想外の展開に、私達は本当に驚きました。
そして話はトントン拍子で進み、去年の十月一日より、店は完全に譲渡され、私達夫婦で経営をしていく運びとなったのです。(大拍手)
何しろ、現在営業中の店舗を、そのまま居抜きで引き取るわけですから、開業資金においても、かつて、ゼロからスタートするつもりで考えていた金額の五分の一以下で済んでしまいました。その上、開業出店の手間も労力も必要なく、集客の苦労をする必要もなく、すでに定着したお客さんごと、全て整った形でのスタートとなり、本当に夢のようです。

思えば、当初、夫婦での開業を考え始めていた時には、祈っても祈ってもうまく進まず、一時は「どうしてだろう」と思ってしまったこともありましたが、今振り返ってみると、その時々で私達が積んだ功徳に見合う分だけ、少しずつ御本尊様がここに導いてきてくださっていたのではないか、と思えてなりません。御本尊様は本当にすごい、と感謝してもしきれない思いです。
また、以前は、月に一度は夫婦ゲンカをしていた私達ですが、気が付いてみれば、ケンカをすることも全くなくなり、夫婦円満、一家和楽で過ごせる毎日となり、本当に有り難い気持ちでいっぱいです。
この上は、御本尊様からいただいた御恩を忘れず、しっかり御奉公してまいる決意です。
ありがとうございました。(大拍手)