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体験発表<平成26年 第36回総会より>ドン底まで落ちた人生 山谷(さんや)で再入信して蘇生!

伊藤昇さん

本日は、御本尊様によって救っていただいた私の人生について、体験発表させていただきます。
私がまだ五歳の頃、私の父親が脳内出血で急死してしまいました。そして一年も経たないうちに、今度は母親が他界してしまい、私は立て続けに両親を失うことになってしまったのです。
そのため、私は五歳から十五歳までの十年間、二人の兄と共に、北海道函館市にある孤児院に入れられ、たいへん辛い日々を送る事となってしまいました。
孤児院を出た直後、私が十六歳の時、知人の勧めで創価学会を通じて、日蓮正宗に入信しました。私は、それまでの自分の不幸な状況を変えたいと思ったのです。しかし、長くは続かず、二、三年で退転してしまいました。
信心を退転して、人生がうまくいくはずがありません。
心は荒(すさ)み、歪(ゆが)んでしまい、社会に出ても、まともな人生を歩むことができなくなっていきました。職も定まらず、仕事も転々とすることとなり、悪の道に入ることも度々で、万引きや自転車窃盗などを繰り返して、警察には十回ほど補導されました。

成人してからは、東京新宿のぼったくりバーに勤め、脅迫行為、暴力行為等で逮捕されましたが、まったく反省することのできなかった私は、店舗荒らしなど、様々な悪事を重ねました。
その度に警察の厄介になり、逮捕された回数は限りなく、気づけば私は前科四犯となっていました。
それからの人生はお定まりのコースです。私はヤクザになり、ますます荒んだ人生に転げ落ちていきました。
そして落ちる所まで落ちた私は、住所を転々とし、定まった仕事もないため、墨田区で生活保護を受けて何とか生活していましたが、お酒で事件を起こし、とうとう生活保護を打ち切られてしまったのです。
こうして今から三年ほど前に、台東区の山谷(さんや)という、我が国では昔から有名なドヤ街に行き着き、その簡易宿泊所に支払う宿賃すら用意できない私は、浮浪者のたまり場となっている玉姫公園で、ブルーシートのテントで暮らすという、ホームレスにまで落ちぶれてしまったのです。

まさに、夢も希望もない人生の、最終段階に入っていた私に、一昨年の一月三日、人生の転機が訪れました。
「縁する全ての人を折伏しよう!」との大方針のもと、妙観講の第五支部の方たちが、大挙して山谷地区に来られ、一気に路上での折伏を開始されたのです。私はそこで声をかけられて折伏され、その日のうちに無事勧誡を受けることができました。(大拍手)

そして先輩に教えられて、勤行に励んでいくと、すぐに不思議なことが起こりました。それまで、何回となく区役所に行ってお願いしても、生活保護の申請が通らなかったのですが、御祈念し、幹事にも同行していただいて申請したところ、一回で、生活保護の受給が認められてしまったのです。
また、それまで、区の施設に入居するために健康診断が必要と言われていたものの、生活保護申請が通らないために、お金がなくて健康診断が受けられずにいたのですが、生活保護が認められましたので、さっそく受診することができました、すると、この時の検査で、なんと膀胱(ぼうこう)ガンが発見されたのです。幸いガンは初期のものでしたが、 もし生活保護申請が通過していなければ、発見できずに、手遅れになって、死んでいたことは間違いありません。
本当にギリギリのところで、御本尊様に守っていただいたのです。

そして手術は無事終了し、術後の経過も順調で、たった六日間で退院することができました。(大拍手)
退院直後に妙観講第三十四回総会がありましたが、私は命を救っていただいた大功徳をお礼申し上げるためにも、どうしても登山させていただきたいと思いました。そして、同志の方々の協力を得て、無事に登山させていただくことができました。
すると、総会参加の功徳は大きく、私は入ったばかりの区の施設から出て、さらに暮らしやすい南千住の宿泊所を借りることができたのです。
私はこれらの功徳がありがたくて、ないお金の中から必ず登山費を捻出し、毎月の月例御講で登山させていただいています。
昨年六月には、待ち望んだ御本尊様を私の部屋にお迎えすることもできました。(大拍手)

現在私は、班長補佐に任命いただき、誓願完達に向け、微力ながら周囲の折伏にも精を出しています。
そして今までに八名の方が入信し、その中の三名が会合にも参加できています。さらに毎月一名の入信決定(けつじょう)を目指して、縁ある人たちの折伏に励んでいるところです。
また、毎月二回、南千住駅前の会館を借りて、第十三支区、第五十一支区を中心に、合同の座談会と、本部講習会のDVD上映会を開催していただいており、私もほぼ毎回参加させていただいています。参加人数も多い時では五十名を突破するまでとなり、定員の三十五名を大きく超えてしまいましたので、次の策を考えなければならないほどになっています。
座談会では、この山谷地域に住んで、入信することのできた多くの方々が、御本尊様の大功徳で人生が根本から変わった、という体験を発表されていますが、私自身も、もし一昨年の正月、声をかけてもらっていなければ、今頃は公園の片隅でのたれ死んでいたことでしょう。
この御恩返しのためにも、縁あって住むようになった南千住地域で、大きく折伏・育成を進めていくためのお手伝いをさせていただけますよう、日々頑張ってまいります。
ありがとうございました。(大拍手)