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池田大作に公開質問状 2008年3月

組織犯罪、不当逮捕、政教一致問題・責任と関与を問う

去る八月九日、「創価学会永遠の指導者」と称する学会の実質的支配者・池田大作に対し、『公開質問状』(作成者=理境坊所属妙観講)が送付された。これは、先の最高裁決定を受けて、学会員らによる組織犯罪、婦人講員二名の不当逮捕事件、国会で池田の参考人召致が取り沙汰(ざた)されている政教一致問題――等々について、厳しく、かつ簡明に池田の真意を糾(ただ)したもの。
同『質問状』は、東京信濃町の創価学会本部、また念のため池田の避暑先である軽井沢の創価学会研修道場に、同一内容のものが発送された。質問の回答期限は、到着後十日――。池田の暑い夏は一気にピークに達しただろう。

四項目の質問内容・要旨

1.司法の場で弾劾された学会幹部らの組織犯罪について、注意は与えたのか?

2.不当逮捕事件で元都議に警察への働きかけを指示したのではないか?

3.国会から参考人招致があった場合、当然の義務として出席するのか?

4.かつての発言からみて、自分の臨終には悪相を現ずると思っているのではないか?

既報のとおり、最高裁判所第一小法廷は去る七月十日、創価学会大幹部ら三名の上告棄却(ききゃく)を決定。これによって、平成十三年以来、多数の学会員らを挙(あ)げて実行されてきた違法ビラ配布事件は、学会組織を使った組織犯罪であることが確認され、実行犯として特定された学会大幹部ら三名の敗訴が確定した。
これを受けて、八月九日、一通の『公開質問状』が学会の実質的支配者・池田大作に宛てて送付された。
違法ビラ配布事件の一・二審で敗訴した学会大幹部ら三名が、なおも最高裁に上告したということ自体、学会側の無反省を物語っている。三月下旬に起きた、二名の婦人講員の不当逮捕事件で、すでに〝公明党の有力者・T・F元都議が警察に圧力をかけて逮捕に踏み切らせたこと〟が報じられているが、F元都議にそれを指示したのは池田である、との声が出ている。
元公明党委員長・矢野絢也氏の告白から見ても、創価学会・公明党の政教一致疑惑はぬぐえない等々の事実を挙げ、四項目から成る質問をもって、厳しく池田大作の真意を糾したものである。

公開質問状の原文をここに掲載
回答不能で無視・黙殺もひとつの回答

去る二月二十八日付文書にて伝えたとおり、東京高等裁判所は二月十三日、創価学会幹部三名に対し名誉毀損による損害賠償を命ずる判決を下しました。

当該事件は、『理境坊所属妙観講』と同講々頭である小生に対し、全く根拠のない悪口・中傷を浴びせた違法ビラを、深夜、全国に大量配布したもので、東京高裁は、その違法性を厳しく弾劾(だんがい)して三名の実行犯(いずれも学会幹部)に賠償金の支払いを命ずると共に、この違法ビラの作成・配布は、そうとう多数の創価学会員が組織的に行なった犯行である、と認定しました。
この判決を受けて、小生は、右事件の概要を文書に認(したた)め、『創価学会永遠の指導者』と称する貴殿に知らせて、今後、同様の犯罪行為が行なわれないよう、貴殿から会員達に厳重注意すべきことを求めたのであります。
しかるに、その後、右事件の実行犯である三名の学会幹部(及び代理人たる学会弁護団)は、この判決を真摯(しんし)に受け止めて反省するでもなく、かえって自らの正当性を主張して最高裁判所に上告に及びました。この一事は、まさに実行犯の三名はもとより、創価学会としても本件に何らの道義的責任を感じておらない、まったくの無反省である、ということを物語っている、といえましょう。
また、小生が貴殿に文書を送付した直後の三月下旬には、妙観講の婦人講員二名が、学会員への折伏活動についての謂(い)われなき嫌疑で、一度の事情聴取もないまま不当逮捕される、という事件が勃発しました。
まるで、報復としか思えないタイミングですが、果たせるかな、〝この逮捕は有力元都議が警察署へ赴(おもむ)き立件を要請したことで実現したものである〟との、警視庁筋からの重大情報が寄せられました。
小生らがこの情報に驚いている矢先、今度は『週刊新潮』(四月十七日号)が、『公明党のドンが警察に圧力をかけた』 との見出しのもと、所轄警察署に圧力をかけて不当逮捕を実現させたのは公明党のT・F元都議である、との実名報道に及んだのです。
以来四ヶ月が経過しますが、この記事に対し公明党・F氏からの正式な抗議・反論が一切なかったことを見ると、どうやら報道は真実だったのではないかと思われます。 この、現役引退している有力者・F氏の動きの蔭(かげ)には、貴殿からF氏への指示があった、との声が聞かれますが、それがもし真実だとすれば、〝政教一致〟の疑惑にもつながり、事態はますます重大であります。
なお〝政教一致〟といえば、五月十二日には元公明党委員長・矢野絢也氏が創価学会などを相手取って訴訟を起こし、以来、学会・公明党の政教一致問題等について問題提起する発言を続けています。
これに多数の野党議員が関心を示し、矢野氏および貴殿の国会への参考人召致が取り沙汰されるようになりました。
小生等も、前の不当逮捕事件と絡んで、政教一致問題と貴殿の関わりにつき、重大な関心を持つ次第であります。

さて、冒頭に述べた違法ビラ配布事件ですが、去る七月十日、最高裁判所第一小法廷は、五人の裁判官の全員一致の意見で学会側の上告を棄却しました。
ここに学会幹部ら三名の敗訴と、同事件が多数の学会員による組織犯罪であることが、最終的に確定したわけであります。
以上、ここ半年間の動向を挙げてきましたが、これらを踏まえ、『創価学会永遠の指導者』たる貴殿に次の点を公開質問いたします。
これは、今後、学会員による組織犯罪が再発するかどうか、また学会・公明党による権力濫用(らんよう)が行なわれるかどうか――等を知るために、極めて重要な質問でありますので、真実ありのままをお答えください。むろん、回答できないので無視黙殺する、というのも一つの回答であります。

問一、創価学会幹部らが組織を挙げて違法ビラを配布し、司法の場でも厳しく弾劾された事件について、貴殿は『創価学会永遠の指導者』として、学会幹部らに、今後このような犯罪を犯さぬよう厳重注意を与えましたか?

問二、婦人講員二名の不当逮捕事件に関し、貴殿は公明党の創立者として、T・F元都議に、警察への働きかけを指示しましたか?していないとすれば、どうしてF元都議が動いたのでしょうか?

問三、創価学会・公明党の政教一致問題について、国会から参考人召致があった場合、貴殿は日本国民の当然の義務として出席されますか?もし出席を拒否するとしたら、それは『健康上の理由』となりますか?

問四、貴殿はすでに齢八十に達し、人生の総決算を目前にしています。そこで伺(うかが)いますが、貴殿はかつて『師匠が地獄の相で死んでいっても、ついて行くのが弟子だ』と教示しています。これは、貴殿自身が、地獄の相で死んでいくことを想定しての言葉と思われますが、貴殿は仏教者として、自身が地獄に堕(お)ちることは十分ありうると考えているのですか?

以上、四つの公開質問に対し、回答ください。内容はごく簡単なものですから、回答は本状到着後十日以内にお願いします。

平成二十年八月九日
東京都杉並区西荻北五―四―三 理境坊所属妙観講々頭 大草 一男
東京都新宿区信濃町三十二番地 創価学会本部内 創価学会名誉会長 池田大作 殿

読んで判(わか)るように、違法ビラの組織的配布という犯罪に対し、恬(てん)として恥じない創価学会・池田大作の体質、また政治権力の濫用が疑われる不当逮捕事件――等に憤(いきどお)り、その責任を問うと共に、池田大作の宗教者失格・仏教者失格の本音を正面から質す内容となっている。
いったい、この『公開質問状』に池田はどう回答するのであろうか。どのような回答であれ、じつに注目に値するものであるといえよう。
また、万が一、池田が回答不能で無視黙殺したとすれば、それはそれで、ますます池田に対する疑念・疑惑を深める、一つの答えである、といえる。
この『質問状』は、学会本部のみならず、念のため、池田の毎年の避暑地・軽井沢研修道場にも送付されており、池田の手に届いたのは確実だという。
参考人召致もささやかれる中、この夏は池田にとって、いつになく暑い夏になったであろう。

(妙観講・法務部) 2008年3月