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体験発表<令和4年 第44回総会より>顕正会で刻んだ重い罪業、正信の功徳で難病を克服

杉山さん

私は、平成十三年四月に、異流義団体・顕正会を脱会して日蓮正宗に帰伏し、妙観講に入講させていただきました。

私が顕正会に入ってしまったのは平成七年、阪神淡路大震災が起きた年のことでした。当時の私は、テレビに映し出される悲惨な映像に衝撃を受け、恐怖に押し潰されそうになっていました。そして、心の安らぎを求めて顕正会に入会してしまったのです。

ところが、顕正会に入ってみると、会長の浅井昭衛から聞かされるのは、「間もなく大地震が起きる」「他国侵逼難で中国・北朝鮮が攻めてくる」という話ばかりで、心の安らぎどころか、不安が増すばかりでした。会合には、カルト臭と全体主義的な雰囲気が漂い、それに馴染めなかった私は、理由をつけては会合を欠席していましたが、それでも、完全に離れることへの恐れから、日曜勤行にだけは参加していました。

すると、勤行会に参加するたびに、頭痛に襲われるようになったのでさらに、元来の激しやすい性格が助長されていき、薬局に入れば、主人の口の利(き)き方が気に入らないと怒鳴り散らし、横断歩道では、クラクションを鳴らされたことに腹を立ててタクシーのドアを蹴り上げ、駅に階段しかないのに気付くと、「なぜ、エレベーターを付けないのだ」と駅員に詰め寄るなど、常軌を逸した言動に走るようになっていきました。やがて、口を開けば文句と愚痴しか出なくなるほど、人格が歪んでしまったのです。

こうして、入会から五年が経過した頃のこと、顕正会時代の友人が私たち夫婦を訪ねてきました。聞けば、顕正会を脱会して妙観講の講員になったということでした。そして、幾度か折伏を受けた後に、渡辺雄二さんが書いた顕正会破折の書籍を読んだところ、それまで私が浅井に対して感じていたオーラが、一気に吹き飛んでしまったのです。こうして私は、顕正会を脱会し、日蓮正宗に帰伏することになりました。御授戒の折に、お寺の御住職から「皆さんは、本日より大聖人様のお弟子です」とのお言葉をいただき、「ああ、これで救われたのだ」と安堵し、心が澄み渡っていったことを覚えています。それ以来、妙観講の先輩方に導かれて、家族共々、信心修行に励んできました。

妙観講では、大聖人の仏法の正義と、正しい信心の在り方を教えていただきましたが、特に、老若男女の区別なく参加できる講中の会合や座談会は、顕正会の会合と違って虚勢を張る必要もなく、自然体で仏法を学べる居心地のよい場でした。

こうして、正しい御本尊様を拝し、正しく信心修行に励んでくる中、激しやすくなっていた私の性格は改まり、経済的にも安定して、日々、穏やかな心で過ごせるようになっていきました。ところが、今から七年前、定期的に通院していたクリニックで、勧められるままに脳のMRI検査を受けたところ、MRIの画像には、脳下垂体の部分に大きなシコリが写っていたのです。(※画像)医師からは「クモ膜嚢胞」という良性の腫瘍である、との説明を受けました。

しかし、良性とはいえ、それが脳下垂体にできることにより、その上にある視神経を圧迫して視覚障害を起こしたり、下垂体から分泌される成長ホルモンの機能が低下するというのです。ところが、私の場合、不思議なことに視界は良好で、成長ホルモンも正常に分泌されていました。これだけ大きな腫瘍がありながら、何の症状もなかったことで、私は、イラストレーターとしての仕事も続けてくることができ、本当に御本尊様の御加護に感謝申し上げました。このようなケースはなかなかない、とのことです。

以来、七年間、この腫瘍と付き合ってきましたが、少しずつ大きくなって視界に影響が出始めましたので、ついに手術をして除去することになりました。この時、私の腫瘍のことを知った中林支部長は、「過去の罪障が出たのでしょう」と言われたそうですが、思えば、私は顕正会時代、日曜勤行に通ってニセ本尊を拝む都度に頭痛を起こしており、おそらく、この頃に、腫瘍が形成されてしまったのだと思います。

折しも、新型コロナウイルスの変異株であるデルタ株が猛威を奮い始めた頃で、大草講頭から「我々の信心を試みる大悪鬼の出来(しゅったい)である。この魔の障礙は疫病だけに留まらず、いろいろな形で競い起きて、我々の信仰を試練するだろう」という指導があったばかりでした。私は、自分にも、このような形で魔が競ってきたのだと確信し、真剣な唱題と折伏の功徳をもって、乗り越えていくことを決意しました。

そして、三週間後の手術の日まで、妻の協力を得て、周囲の友人達をはじめ、学会員、顕正会員を片っ端から折伏していきました。また、その間には、有り難くも、御秘符も頂戴することができました。こうして、昨年六月十四日、鼻から内視鏡を入れ、脳の腫瘍を除去するという形で、四時間に及ぶ手術となりました。危険を伴なう手術ではありましたが、無事に腫瘍を除去することができ、翌朝、目が覚めた時には、視界も明るく、澄んだ感じになっていました。起きて歩行することもでき、無事に手術が済んだことを、御本尊様に感謝申し上げました。

さて、手術は成功して、視界も明るくなったのですが、まだ懸念材料が残っていました。手術の前に行なった検査で、成長ホルモンが分泌不全になっており、難病指定レベルの一歩手前になっていることが確認されたのです。成長ホルモンが低下すると、さまざまな代謝障害の症状が現われて、疲れやすくなって、集中力が落ち、動脈硬化や心筋症、狭心症のリスクが高くなってしまいます。そして、その頃の私には、すでにその症状が現われていました。

これを改善するためには、大きな副作用を伴なう薬を長年にわたって服用し続ける以外にないのですが、それでも治すことは難しいとされています。私は、御本尊様の御前に座って、この症状の改善を真剣に御祈念していきました。そして、もう、折伏しかないと覚悟を決めて、これまでほとんど折伏のできていなかった親戚や、友人・知人を、精いっぱい折伏していきました。さらに、妻や仲間と共に、ビラ配りをしている顕正会員を探しては破折していきましたが、彼らは、教義上の反論もできずに、ただ騒ぎたてるばかりでした。

そうした中、日蓮大聖人の御聖誕満八百年の佳き日に当たる本年の二月十六日、術後八ヶ月の検診があり、その時に再度、成長ホルモンの検査を受けました。その結果、難病指定のレベルにまで落ち込んでいた成長ホルモンの数値が、劇的に改善していることが分かったのです。この結果をもって、薬や注射による治療は不要、ということになりました。

さらに、時同じく本年二月、妻の身にも罪障が絞り出されたかの現象が起きてきました。健康診断で便に潜血反応が出て、大腸にポリープができていることが分かったのです。そのポリープを切除した上で検査したところ、何と、進行性のガン細胞が発見されました。医師の話によれば、この段階で切除することなく放置していたら、完全にアウトだった、ということでした。それにしても不思議だったのは、見つかったポリープは極めて小さく、潜血反応の出る段階になかったことです。普通は発見できない物が発見できた、ということで、もはや人智を超えています。私自身のことといい、妻のことといい、本当に御本尊様の御加護としか思えませんでした。

また、折伏の絶大な功徳も、身をもって体験させていただきました。もし、折伏を怠っていたら、私は失明するか難病を発症し、妻もガンで命を落とすことになっていたことでしょう。

今回の体験を通じて、顕正会に在籍して作ってしまった大きな罪障を自覚するとともに、怯むことなく唱題・折伏に励むことで御本尊様の絶対の御加護をいただき、罪障消滅が叶うことを、確信させていただきました。今後とも、真剣な唱題と折伏を心がけて、喜び多き人生を築いていきたいと思います。

ありがとうございました。(大拍手)